こんにちはみぎひとです。今回は書籍『行動経済学は最強の学問である』(著者:相良 奈美香) を読んで、面白かったのでご紹介します。
行動経済学の本って、私たちの行動の理由を「わかる!なるほど!」って思わせてくれる理論がたくさん載っていて私好みなんですが、複数の理論が複雑に絡み合った事例で紹介されることが多いので、なかなか「知識を生かせるレベル」まで理解できないなと思っていました。
この本はそれらの理論を体系的に教えてくれるという売り文句。たしかに分かりやすかったです!特に最後に載っていた、行動経済学視点のタイプ分けが面白かったのでそれを中心にお話しします。
そもそも行動経済学って?
行動経済学のことを簡単にご説明します。
今まで私たちが教わってきた経済学は、前提として「人間は合理的に行動する」という前提でつくられた理論でした。しかし、実際私たちは、傍から見れば「不合理」と思うような行動をとっています、それも気づかないうちに。
行動経済学は経済活動における「人間の不合理な行動」はなぜ起こるのか。そのメカニズムを解き明かす学問です。
自分や相手の性格タイプを知ることが、盾となり、武器となる
行動経済学の理論が知りたい方は本書を読んでいただくとして、私に刺さりまくった性格タイプ診断の話をします。
人の行動は「周囲の環境」や「気分」によっても変わりますし、人それぞれに「傾向」があります。この行動の傾向を分析することで性格診断ができるとのことで、3つのタイプ分類が紹介されています。
促進タイプか、予防タイプか
まず一つ目、例えば、仕事を頑張るという行動をする時の動機として
促進タイプは「成功したいから頑張る」という動機で行動します。リスクを恐れず前向きに考えるタイプといったところでしょうか。
予防タイプは「失敗しないように頑張る」という動機で行動します。リスクを回避する責任感が強いタイプでしょう。
私は仕事ではどちらかといえば促進タイプです。
最大化タイプか 満足化タイプか
2つ目は、意思決定する際に重視することの違いです。例えば、旅行の予定を立てるときに
最大化タイプは「最善(Best)な選択肢」を探すために、すべての選択肢を洗い出して一つずつとことん検討します。
満足化タイプは「ある程度満足できる(betterな)選択肢」が見つかったら、あとは直感で決める効率重視タイプ。
私は最大化タイプです。
楽観的タイプか 失敗回避タイプか
3つ目は、未知のことに出会ったときにどう考えるかです。
楽観的タイプは、リスクより利益を重視しがちなタイプ。物事がスムーズに進む、未来が良くなるという意識が強い人です。
失敗回避タイプは、利益よりリスクを負わないことを重視しがちなタイプ。後悔したくない意識が強いとも言えます。
私は失敗回避タイプです。
タイプ分けで、非合理な行動をしていることに気づきやすくなる
大切なのは、行動経済学の理論を知り、「自分や相手にはこんな傾向がある」と知っておくことで、不合理な行動をしていることに気づきやすくなるということです。
どちらかのタイプが優れているというわけではないのでしょう。たとえば、私は今は結婚していないので大きなリスクもとれますが、家族がいたらリスクを回避する考え方が必要になると思います。
自分の傾向を知っておくことで、重要な判断をする際に、より客観的で合理的な判断ができるようになることが大切だと感じました。
それに、行動を見直せばこの傾向・クセも変わっていくんじゃないかなと思うんですよね。今わたしは意識的にチャレンジを増やして失敗回避タイプから楽観的タイプになれないかなと試行錯誤中です。なんにせよ、まずは知ることが第一歩だと思うので、行動経済学に興味を持った方のはじめの1冊として、この本おすすめいたします。
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