こんにちは、とらです。
今回は、THE FIRST SLAM DUNKのレビューをさせていただきます。
レビュー甘め、ちょい甘め、辛めの3人企画でお届けしますので、よろしければ3人のレビューを見比べて楽しんでいただけましたら幸いです。
ネタバレありですのでご注意ください。
それでは始めて参ります。
総評
物語 | ★★★★☆(4) |
演出 | ★★★★★(5) |
映像 | ★★★★☆(4) |
音楽 | ★★★★☆(4) |
総合評価 | ★★★★☆(4) |
好きな点
本当にバスケの試合を見ているかのような動きのリアリティ
まず一番に感動した演出が、本当にバスケの試合を見ているような気分になる、さながらのスピード感です。
動きが止まらない、登場人物が喋っている間だけ異様に長く空中にとどまったりしない、動きを派手に見せるための過剰演出(速さを表現するために人が消えたり)がない。
登場人物が全員リアルタイムで会話をし、相手を抜き、ゴールを決めるのです。
おしゃべりしている間、何十秒もドリブルを黙って見ていてはくれません。
もちろん、場面の緩急を演出するためのスロー再生などはありますが、それでもこんなにリアリティのある映像は初めてかもしれません。
そして、この環境で見ると花道の動きが異質なこと 笑
そりゃー、牧や河田も好きになるわと思いました。
あ、間違っても、リアルさが無い演出がキライなわけではないのです(劇的な演出は大好きです)。
今回は、あえてアニメーションで作成するのがとても難しい「リアルタイム感」を作り出した映像表現に感動した次第でした。
3Dアニメにしたのも、そのあたりを表現するが目的だったんじゃないかなぁ、と映画を見た今は思います。
選ばれた試合
見出しにするだけでネタバレが青天井なのでぼかしましたが、選ばれた試合が最高でした。
映画で見るにふさわしい熱い試合、その名も「VS 山王工業高校」です。
もう、この試合を映像で見られるだけで得したと思えます。
スラムダンクのベストバウトを挙げるなら?という質問があれば、まず間違いなくTOP3に食い込む試合ではないでしょうか。
正直、前情報なしで映画を見ようと思ったときに「今更全然本編と関係のない試合を見て幻滅してしまったらどうしよう…」とも考えていましたので、これはとても嬉しかったです。
やっぱり北沢沢北は強いなぁ。
スポットライトを浴びた人物
ここは、個人的には好きなところでもあり、残念なところでもあり、両方で挙げさせていただきます。
今回スポットライトを浴びた人物は、まさかまさかの「宮城リョータ」。
たしかに本編を読んでいるときにも「りょーちんだけ、個人の内面に関わるエピソードがほとんど描かれないよなぁ。」とか思っていましたが、ここでその人生のすべて紐解く大抜擢でした。
「りょーちんはあえて何も描かないことで、他のキャラクターとのバランスを取っているのかな?」と当時は考えていましたが、ちゃんとありましたね、彼にも深い人生が。
りょーちん視点のスラムダンクは確かに新しかったですね。こんなに家族とバスケとの縁が深い子は、湘北以外まで見てもいなかったように思います。
しかし、りょーちんがNBAに行くエピソードは、なぜかどこかで見たことある気がするのですが・・・、気のせいでしょうか?
個人的に残念だったところ
削られてしまった小ネタ
まずはこれです、仕方のないことだとは思いますが、好きなシーンもあったので残念です。
『我慢の男』一之倉の盲腸我慢事件や河田弟と桜木の攻防などのエピソードも好きですし、やっぱり名シーンである「大好きです、今度は嘘じゃありません」は見たかったかなぁ、と思います。
ですが、この映画単品で見れば、入れても「?」となってしまうシーンなので仕方がないかもしれませんね。
魚住…。
桜木花道の活躍
映画全体を見て、驚きや感動もあり、まったく新しいスラムダンクを体験して、素直に面白かった!と感じられる作品でした。
ですが、欲を言えば「桜木花道」が主人公の山王戦も見たかった、という気持ちもありました。
これが「宮城リョータ」が主人公であることの、個人的に残念な点でした。
スラムダンクは、どの登場人物も非常に魅力的で、嫌いな人物はいないんじゃないかと思うくらいですし、りょーちんももちろん好きです。彼のエピソードが見られたのは素直にうれしいです。
しかし、私は登場人物の中でもとりわけ「桜木花道」が大好きでした。
ですので、「リバウンド王桜木 全国デビュー!!」ならぬ「スクリーンデビュー!!」も、とても楽しみでしたので、そのあたりは少し残念でしたね。いえ、デビューはしていますが。
ですが、「あれ・・・まだいる」「返せ」が見れただけでも嬉しかったです。
3Dアニメの良しあし
これは本当に好みの分かれるところだと思いますが、3Dアニメーションになることで、「映像が続きすぎる」のが、個人的に少し味気ないと感じてしまう部分でした。
3Dになることで生まれるリアリティ、存在感はもちろん素晴らしかったですし、その点は好きな点でも書かせていただきました。
ですが、常にリアリティを持って動き続けるため、「見せない」ことで想像を掻き立てるような「絵」の表現が失われてしまうのが残念でした。
例えば、流川と桜木の渾身のハイタッチは、あの高速の振りかぶりと振りぬきは無くてもいいかなぁ、と思ってしまいました。
切り抜き方などで表現も変わるのでしょうか。
逆に、3Dになってカッコよく描かれたな!と思うシーンもあったので、この辺りはやっぱり良しあし、好みがありそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はスラムダンクのコミックス版が好きで、映画も十分に楽しむことができました。
また、バスケは友達と遊んだレベルでしかありませんが、それでもこだわりのあるリアルな動きに見えましたので、映像としても非常に完成度の高い作品だったと思います。
個人的に残念な部分もありましたが、個人的なこだわりの部分でもありますので、気にならない方には全く気にならないかもしれません。
内容を知っている状態でもう一度見たらどう印象が変わるかな、とも思っていますので、そのうちもう一度見てみようかと思います。
それでは、今回はこの辺りで。
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