リアリティのあるスポーツが好きな人へ!「ベイビーステップ」を紹介!

雑談

出典:勝木光「ベイビーステップ」

こんにちは、とらと申します。

今回は、私の好きな漫画「ベイビーステップ」について書いていきたいと思います。

私から見たベイビーステップの魅力語りで、レビューでもなんでもありませんが、もしどなたかがこの記事から「ベイビーステップ」を読みたいなと思っていただけましたら幸いです。

ネタバレは、極力していませんのでよろしくお願いいたします。

それでは、書いていきます。

ベイビーステップの概要

出版社:講談社

著者:勝木光

ジャンル:テニス

連載:完結済み

あらすじ:成績優秀で、常にオールAを取ることから「エーちゃん」と呼ばれる主人公、丸尾栄一郎。彼は特に疑問を持たず、高校生活を過ごしていた。ある日、運動不足の解消のために何かスポーツを始めようとした彼は、母の勧めで近所のテニスクラブの無料体験に参加する。そこで彼は、プロになるためにテニスに打ち込む同級生に出会う。彼女から、勉強が好きかと聞かれ、初めてそのことに疑問を持つ栄一郎。そして逆に、同級生が生涯を賭けたいと思う「テニス」に興味を抱いていく。

ベイビーステップのここが好き

本作の魅力はたくさんありますが、私が特に好きなのは次の3点です。ほんとはもっとたくさんありますが、全部書いていると壮絶なネタバレになってしまうため、自重。

①主人公「エーちゃん」の成長と粘り強さ。

②リアリティのあるテニスの世界観。

③激熱な試合展開。

順番に記載していきます。

①主人公「エーちゃん」の成長と粘り強さ。

丸尾栄一郎こと、エーちゃんがテニスの魅力に取りつかれていくところから始まる本作ですが、彼のテニスはなんというか「相手の打球も自分の打球も1球たりとも無駄にしない」スタイルです。

相手のことをよく見て、自分にできることをよく考えて、これまでの打ち合いを見直しながら必死で突破口を探す。テニスに限らず、対人スポーツでは、相手をよく見て!とか、自分にできることをやれば良いよ!というアドバイスは割と耳にすることが多いと思いますが、エーちゃんほどそれを全力でこなしている主人公はめったにいないのではないでしょうか?

他の少年スポーツ漫画で見るような、スカッとするようなウイニングショットや、あっと驚く奇策のような派手さはありませんが、どれだけ追い込まれても、絶望的な状況になっても、自分を奮い立たせて、何ができるか必死に考えて戦っているエーちゃんには、胸が熱くなります。

また、エーちゃんは勉強でオールAを取れるくらいコツコツ努力できるタイプですが、それはテニスでも発揮されます。日々の練習をコツコツ積み上げていくのはもちろん、テニスクラブの仲間、コーチ、練習や試合の中で出会った人たちと交流するたびに新しい発見や気づきをもらい、それをどんどん自分のテニスに生かし、成長していく姿は、自分ももっといろいろできるのではないか、もっと頑張れるのではないか、という気持ちを与えてくれます。

正直、書いていても思いますが、パッと目を引くような派手な姿では全くありませんね(笑)

ですが、それでもエーちゃんの姿は、何度コミックスを読んでも面白いし、彼の試合で印象が薄い試合はほとんどありません。

常に考えながら、自分に必要なことを身に着けながら成長し、それでもなお強いライバルたちに必死に食らいついていくエーちゃんの試合、これの印象が薄くなることはありません。

じりじりとした展開は、中には苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、重厚な積み上げが、それと感じさせないくらいにわかりやすくまとめられて描かれておりますので、そういう方にも読みやすいのではないかと思います。

②リアリティのあるテニスの世界観。

本作では、テニスに関わる内容がかなりリアルに描かれています。テニスの理論やスポーツ理論、トレーニング内容、大会の仕組みやランキング、テニスクラブと部活動、テニスに関わる職業やスポンサーなど、これを読んでいるだけでテニス業界に詳しくなった気がしてしまうほどです。

物語はエーちゃんの視点で進んでいくのですが、その中でここまでテニスの世界を描き切っているのは驚愕の一言です。

エーちゃんが、色々な人と関わって、新しい知識を常に取り入れて、コツコツ、コツコツ積み上げていくから、テニスに関わる世界を広く深く見ていくことができるのでしょうね。

これも、本作を形作る大きな魅力だと考えています。

そもそも、学校ものなのに部活動ではなくてテニスクラブに行くあたりから、強くなるためのリアリティを感じます(笑)。まあ、そのあたりはエーちゃんの事情もあると思いますが。

③激熱な試合展開。

①でも少し記載しましたが、エーちゃんの試合はとにかく濃いです。

エーちゃんがよく考え、必死に戦っているせいもありますが、対戦相手達もまあ強い。

スポーツに触れたことがある方は経験があると思いますが、「一定以上の適正を持つ人」が「年少の頃から英才教育を受け」、「さぼらず基礎からしっかり作り上げてきている」場合、軽くその分野に触れただけの人間からすると、信じられないようなパフォーマンスを発揮されますよね。試合で当たったりすると、同じ人間なのか疑問に思うレベル差を感じることもあります。

テニス業界は、競技人口も多く選手層も厚いことから、その「強い」人たちの中でも、さらに「強い」、文字通り一握りのトッププレイヤーが生まれる世界だと思っていますが、本作では、その圧倒的な、だけど理論的に裏打ちされた確固たる「強さ」を持った選手たちが数多く描かれています。しかも、みんなちゃんとリアルタイムで強くなっていく。

エーちゃんも頑張っていますが、高校生からテニスを始めたエーちゃんにはどうしようもないものもあります。

そういった確固たる「強さ」、背景を持つ選手たちに、それでも少しの光明を見出してチャンスを伺い、必死で食らいついていくエーちゃんのチャレンジは、どんな試合も泥臭く、粘り強く、そして熱いものになります。

また、テニスの試合では特に取りざたされるもう一つ戦わなければならないもの、「メンタル」との戦いが常に描かれているのも、熱くなるポイントです。

テニスは、「メンタルスポーツ」と呼ばれるほどにメンタルで調子が左右されやすいスポーツです。テニスコートの中では、うまくいったことも、ダメだったことも、すべて自分で処理しながら長い時間を戦い抜かなければなりません。そのために、様々な方法で自分に自信をつけ、時に割り切り、根性ではなく、あらゆる方法で自分を奮い立たせながら戦う姿は、読み手にも力を与える要素だと思います。

こうやって描かれたエーちゃんの試合は、どの試合も正に「手に汗握る」試合となり、読み返すたびに熱くなれるポイントだと考えます。

まとめ

今回は、私の好きな漫画「ベイビーステップ」について、魅力を語ってみました。

本当は、私の思うベストマッチや、好きなエピソードなども記載したいのですが、どこまで書いてよいものかわからない部分も多く、ちょっと抽象的な話が多くなってしまったかもしれません。

まだまだ、「ベイビーステップ」の魅力は書き切れていませんが、今回はこのあたりで。

もし、興味が湧いた方がいらっしゃいましたら、例えば講談社から出ている「マガジンポケット」というアプリで最終話の3話前まで読むことが出来ますので、よろしければお試しいただければと存じます。

それでは。

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