懐かしのファントマイルへ!風のクロノア1&2アンコールをプレイ!

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こんにちは、とらと申します。

今回は、1997年に発売されたPSソフト「風のクロノア door to phantomile」及び2001年に発売されたPS2ソフト「風のクロノア2 ~世界が望んだ忘れもの~」のリマスター版となる「風のクロノア1&2アンコール」というソフトが発売されたため、プレイした感想や初代との比較をしていきたいと思います。

今回は、「風のクロノア door to phantomile」の内容を書いていきます。

かなり大好きだった作品の一つでしたので、リマスター版には期待と不安がありました。

なので、私が購入時に気にしていた初代との比較をメインに書いていきます。もし同じような心境の方のお役に立ちましたら幸いです。

☆評価

おもしろさ:★★★★☆

なつかしさ:★★★★★

 作り込み:★★★★☆

  難易度:★★★☆☆

   総評:★★★★☆

風のクロノアとは?

ナムコ(後のバンダイナムコゲームス)から1997年に発売されたPSソフト「風のクロノア door to phantomile」が第1作目となるシリーズ作品です。

初代や2は3D横スクロールアクションでしたが、その後、パズルやビーチバレーなど様々なジャンルのゲームが発売されております。

風のクロノア door to phantomileとは?

特徴①:風のクロノアシリーズの初代となる作品

ジャンルは横スクロールアクションですが、本作は横スクロールでありながら「奥」と「手前」、いわゆるZ軸の概念が存在します。

3Dの世界を2Dのキャラクターが動き回る作りになっており、当時はこの独特の世界観に夢中になりました。

厳密には、この作品は一度wiiでフル3Dでリメイクされており、今回のリマスター版はこのwii版のリマスターとのことです。

特徴②:敵を膨らませて運んで使う「風玉」システム

本作では、ステージを歩き回っている敵キャラクターを風玉という力で攻略します。風玉を敵キャラクターに当てると、敵キャラクターが風船のように膨らみ、クロノアの頭の上に保持されます。

この状態では、追加の風玉は放つことが出来ませんが、この持ち運んだキャラクターを投げてぶつけたり、ジャンプ中に持ち運んだキャラクターを足場にして2段ジャンプしたりといったアクションができるようになります。

この「掴んで投げる」「掴んで跳ぶ」アクションが奥深く、先のZ軸と相まって様々なギミックを生み出しています。

特に、掴んで跳ぶアクションはステージを進むごとにどんどん高度な動きを要求されるようになり、2段ジャンプをした後、空中を浮遊する敵をさらに掴んでもう一度空中でジャンプしてさらに上へ、といったことも後半のステージでは普通にやらされます。

ですが、ステージを進むごとに自然と上達する絶妙なレベルで難易度が設計されており、ストレスなくいつの間にか高度なテクニックでスイスイゲームを進められるようになっています。

特徴③:日本語ではない、ファントマイル語による異国感

本作では、ファントマイル語と呼ばれる独自の言語でキャラクターが喋っており、それを日本語に翻訳して読む形式となっています。なので、キャラクターの声はフルボイスになっていますが、音声では全く意味が分かりません(笑)

また、ファントマイル語とは言っていますが、キャラクターごとに喋っている言葉は全く異なっており、でもなぜがキャラクター同士には通じているという独特な空間となっています。

聞き取れもしない言葉で喋るのに、フルボイスは必要?と思うかもしれませんが、これが不思議で、ゲームをプレイしているとなんとなく「これは挨拶かな?」「これは行こう!みたいな意味かな?」という感じで、言語の意味が掴めてきます。

そのため、「なんとなく言葉がわかる外国にいるような感覚」を感じることができ、これがこの世界への没入感を高めてくれます。

また、メインのクロノアやヒューポーといったキャラクターは声優さんが声を当てており、意味が理解できない言葉なのに、笑えたり泣けたりする演技力も一見の価値ありです。

日本語で表示されていますが、ボイスは全く別物です                               

風のクロノア1&2アンコールについて

良かったところ

①操作の違和感が少ない

ジャンプの高さ、キャラクターやギミックの動きの速さなど、プレイした際のリズム感はかなりしっかり再現されていました

何か所か気になる部分はありましたが、1~2ステージプレイすればすり合わせできる程度でしたので、なつかしさをそのままに、最後まで気持ちよくプレイすることができました。

敵キャラクター同士の衝突は新しい要素? 慣れるのに少しかかりました

②音楽や音声がそのまま

リマスター版になると、音楽や音声が変わってしまうゲームも少なくありませんが、本作については問題ありませんでした。

このあたりは、特徴③で記載した没入感にも影響するところでしたので、大きな変更がなくてうれしかったです。

③完全3Dになり、カメラワークがわかりやすくなっている

初代は2D+3Dの世界観だったからか、通常ムービーで何が起きているかわかりにくい部分がありました(1-1の飛行船が落下するシーンなど)。ですが、このあたりのカメラワークが工夫されており、より何が起きているかわかりやすくなっていました。2Dの世界観がなくなってしまったのはさみしいですが、展開がわかりやすいのは良いことだと思われます。

プロローグの飛行船の墜落がしっかり描かれている                                                                          
初代では流れ星が落ちたような見た目だった気がします。                                                                                                                                                                                        

④ステージギミックがほぼそのまま再現されている

ボス戦での回復用ハートの出し方や、投げた敵をぶつけるとその後の会話が変わるオババなど、細かいステージギミックがほとんど再現されており、「あ~、この仕様あったな~」と懐かしい気持ちになれました。

ステージ2-2の動く足場に当たった時のクロノアのアクションが異なっていたり、同じく2-2のパメラに敵を当てられるタイミングが減っていたりと、少しだけ無くなってしまったものもありましたが、アクション系のギミックはほぼそのまま再現されています。

気になったところ

①羽ばたきの最高到達点が下がった

いきなりマニアックな話になってしまいますが、クロノアはジャンプ後にさらにジャンプボタンを長押しすることで、耳を羽ばたかせて少しのあいだ滞空することができます。この時、わずかに高度が低下した後、また高度を持ち直すという軌道を取るのですが、初代では羽ばたきをスタートした高さよりほんのわずかに高い位置まで高度が上がるようになっていました。

ですが、本作では羽ばたきのスタート高さと終点がほぼ同じになっており、「昔はこの状況から持ち直せたのに・・・」という状況が発生して残念に思いました。

書いていて思いましたが、ここにこだわる人がどれだけいるのでしょうか・・・。

羽ばたきの最高到達点が下がり、復帰できなくなった場面も

②SEが昔と異なる

全てではありませんが、SEは初代と異なる部分が散見されました。違和感が大きかったのはムィムィ(ジャンプした後、膨らんでから落ちてきて、とげ付き鉄球を周囲にまき散らすキャラクター)の声で、完全に別物でした。確か、ムィムィと鳴くからムィムィという名前だった記憶があるのですが、アンコールでは「キィー」と鳴きます。

③モーションが減った

良いところでステージギミックがほぼ再現されている点について触れましたが、逆に演出系のモーションはいくつか無くなってしまっているものがありました。

特に、やられモーションはバリエーションがなくなってしまい、落下時の上からアングルや焼けたときの黒コゲなどが見られなくなってしまったのは残念でした。

また、流れる水に触れたときの水しぶきの表現や、月の国の足場の砂が落ちるキラキラした表現なども簡略化されてしまっていて、あの作り込みが好きだった方にとってはさみしい部分もあると思います。

あと、攻略上つらいのはボスモーションがかなり簡略化されてしまったところで、攻撃の前振りがほとんどなくなってしまったために、虹のリングなど、一部の攻撃が反射避けになってしまいました。

④3Dムービーの演出の簡略化

このあたりも、ゲームの作りが異なるので難しい部分だと思いますが、3Dで映像を描画をしていた初代と異なり、3Dモデルを動かしてムービーを作成しているため、初代の頃の映画を見ているかのような美麗なムービーでは無くなってしまっていました。

背景や陰影の書き込みや動きが少なくなってしまっているため、臨場感が薄れてしまい、どうしてもチープに見えてしまう部分が出来ていたのは悲しかったです。

⑤Z軸とX軸の位置関係がわかりづらくなった?

完全3Dになった影響だと思いますが、Z軸とX軸の位置関係が判別しづらくなっていました。奥のギミックに当たるかなと思ったら、全然遠くに位置しているギミックだったり、左右の位置がずれていたりと、初代にはなかった違和感がありました。

ただこの辺りは、私が単純に完全3Dに慣れていないだけかもしれません。

縦軸と横軸が交わる場面 着地点が初代より判別しづらい?

⑥鏡の精の効果時間が減った?

ちゃんと時間を計測したわけではありませんが、夢のかけら(マリオで言うコイン)の獲得量を一定時間2倍にする効果を持つ「鏡の精」の効果時間がわずかに短くなっているような気がしました。

風のクロノアは、ステージに登場する夢のかけらの個数が150個と決まっており、完全クリアのためには150個すべてを回収しなければなりませんが、初代では特に気にならなかった鏡の精でのかけら回収が、時間が足りずに地味に失敗するケースが何か所かありました。

最初は、昔と比べて腕前がなまってしまったのかと思いましたが、単純に歩いてかけらを回収するだけの場面で回収時間がギリギリになところがあり、おそらく効果時間が短くなっている気がしました。

単純に忘れているだけかも?

鏡の精の効果中 鏡の精はかわいくなっているかも

まとめ

削られてしまってさみしい部分もありましたが、それでもステージやアクションの再現度が高く、最後まで楽しくプレイすることが出来ました。

リマスターになってムービーのカメラアングルがわかりやすくなったところも良いポイントだと思います。

ですので、まだやったことのない方や、クロノアのゲーム性が好きだった方には問題なくおすすめできる作品でした

一方で残念だったのは、初代で徹底的に作り込まれていた演出やモーションがかなり簡略化されてしまったところで、細やかな世界観の表現も大好きだったので、そのあたりには物足りなさも感じてしまいました。

なので、この辺りが気になる方や、昔のムービーを振り返って思い出を楽しみたい方は、PS版の初代をアーカイブで購入したり、プレイ動画などをご覧いただく方が良いかもしれません。

そんなところで、風のクロノア1&2アンコールの1の感想と比較を終わります。

また2の方もプレイしていきますので、機会があればそちらの記事も書きたいと思います。

以上です。

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